
極めて重要であることも分かりました。 我が国における障害の早期発見と早期教育・早期療育の実は、従前に比して格段の進歩が認められます。早期発見の医学的、教育・心理学的進歩が効果を発揮するためには、発見以後の手厚い支援が不可欠であることは論をまちません。この場合の支援とは、障害のある子どもへの直接的係わりと、子どもの保護者・家族への係わりという二つの側面を意味します。さらに論を拡大すれば、子どもや保護者・家族への直接の係わり手(例えば、地域の保健婦、幼稚園・保育所の保母など)への何らかの支援が必須の側面も否定し得ません。 今回の実践的研究で明らかにされた事柄は、従前からの知見の確認も含めて実に多種多様であったといえます。以下に、保護者・家族の心理過程をも勘案しながら、今後の地域支援の在り方を構想する際に重要と考えられる事項を掲げます。 ?@家庭・家族並びに地域社会に関して 障害のある子どもの養育にあたって、家族・親戚の理解と協力が不可欠です。近隣社会のそれもまた看過し得ない重要要因と思われます。子どもの障害の軽減・克服に寄与する周囲の理解と協力を促進する手立てを考える必要があります。 ?A福祉に関して 福祉関係の専門家は別として、保護者も教育関係者等も現行の福祉制度について必ずしも熟知ではないと思われます。制度をいかように活用するかは、保護者や障害のある本人の意向にもよると考えられますが、少なくとも十分な情報提供の方策は今後一層必須のことと思われます。 ?B子どもの能力や状態の受けとめと、接し方に関して ことばの問題・コミュニケーションの問題、行動の問題、日常生活における養育の方法等々、両親の悩みには多様なものがあります。こうしたさまざまな悩みや葛藤に関して相談にのれる専門家がより身近に存在することが望まれます。 ?C健康、安全に関して 障害のある子どもの健康保持、安全確保などに関する両親の悩みや不安、さらには緊急事態に応えるための支援システム(例えば、主治医などのキーパースン)の構築が重視されます。 ?D就学並びに進路に関して この課題は、両親の強い関心事の一つに挙げられます。幼稚園・保育所との関係、通常教育との関係など、適切な進路選択の相談に応ずる長期間の係わりが求められます。 ?E家族支援の原則に関して 家族支援を推進する際には、両親・家族の主体性や独自性を尊重する必要があると思われます。両親・家族は常に支援されるだけの存在ではなく、専門機関や専門家との協同によって障害のある子どもの望ましい将来を展望していくという考え方が重視されます。 ?F両親・家族のQOLに関して 障害のある子どもの養育に当たる両親家族の心身の健康保持は、あらためて述べるまでもなく最も
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